ロボアドで得た運用損益については証券口座種別や運用者の収入状況に応じて確定申告が必要となります。一方で、ロボアドで損が出たもしくは他の有価証券の売却で損が出た場合、ロボアドについても損益通算もしくは繰越控除の適用が可能か気になります。今回はロボアドの運用損益を確定申告で損益通算もしくは繰越控除が適用できるのか調べてみました。
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ロボアドで得た利益についても原則確定申告が必要

ロボアドを利用して投資運用を自動で行う方が増えていますが、確定申告の時期になるとロボアドで得た運用損益について確定申告しないといけないのか気になる方が多いです。
ROBOPROやTHEO、ウェルスナビといった多くのロボアド事業者では、口座種別として特別口座の源泉徴収有りと無しの選択が可能となっています。ロボアドで得た運用益については、特別口座(源泉徴収有り)の場合は、自動的に源泉徴収され税金が支払われるため、確定申告は不要ですが、特別口座(源泉徴収無し)の場合は、ご自身で確定申告が必要です。
また、それ以外にも、以下記事で詳しく解説していますが、今回のテーマである損益通算や繰越控除を行いたい場合や、事業所得や給与所得が月間20万円以上、外国税額控除を適用したい場合は確定申告が必要です。
ロボアドの運用損益に対しても損益通算もしくは繰越控除が適用可能!

前述しましたが、ロボアドの運用損益に対しても他の有価証券の損益と相殺して確定申告することで、損益通算もしくは繰越控除が適用できます。
例えば、ロボアドで20万円の譲渡所得を得たが、他の金融機関で運用している個別株で10万円の損失が発生している場合、20万円の譲渡所得から、10万円の譲渡損失を差し引いて申告することで、譲渡所得として10万円が課税対象となります。
また、逆にロボアドで20万円損失が発生し、他の金融機関で運用している個別株で10万円の利益が発生した場合は、残りの10万円が翌年と翌々年まで繰越控除が適用できます。
ロボアドで特別口座(源泉徴収有り)でも損益通算もしくは繰越控除が適用可能!

ロボアドを運用している場合、証券口座種別として特別口座(源泉徴収有り)を選択している場合、ロボアドのみで資産運用では、自動で損益を通算してくれますが、他の金融機関を併用して利用しており、運用損益が発生した場合は、確定申告することで損益通算もしくは繰越控除が適用できます。
一方で、ウェルスナビの場合はNISA口座にも対応していますが、NISA口座で運用している場合は、損益通算および繰越控除は適用できませんので注意が必要です。
資産運用におすすめなロボアドサービス
ROBOPRO
出典:ROBOPRO公式サイト
ROBOPROは、テーマ投資を提供しているFOLIOが金融機関向けに人工知能(AI)技術を提供しているAlpacaJapanと共同開発をして提供しているロボアドです。
高度な人工知能(AI)技術を活用することで、40種類以上の市場データを活用し、市場動向を先読みすることで、数年という短期間でも利益追求ができるとともに、市場の急変による損失を軽減することが期待できる新たなロボアドです。
運用は他のロボアドと同様に株式や債券価格に連動する上場投資信託(ETF)活用し約8銘柄で運用を行います。初期投資額は10万円からで、運用手数料は年率1.1%(税込)で運用することができます。また、積立投資も可能で毎月1万円からコツコツ積立運用が可能です。
THEO+docomo
THEO+docomoは初期投資額1万円から始められるロボアドサービスで、運用後も毎月1万円以上1000円単位で積立投資も可能です。
予め回答した5問程度の質問でリスク許容度を判定し、ETF30から40本でリスク許容度に応じてきめ細かな運用が可能です。
手数料については運用残高に応じて段階的に引き下げる手数料形態を導入しており、0.715%~1.1%(税込)で運用可能です。10万円以上で開始すると0.99%(税込)の手数料で運用可能で、ロボアドの中では手数料を抑えて運用できると言えます。
また、運用に応じて毎月ドコモのdポイントが付与されるのも大きな特徴です。100万円を1年間運用した場合、年間で付与されるポイント数は1800ポイントになります!