米国株は長期投資に最適な銘柄が多く、四半期ごとの決算で年4回配当金を受領できる銘柄も多いです。一方で、配当金を受領する際、米国内と日本国内で二重に課税されます。今回は米国株の投資で得た配当金に対する課税を節税する方法を解説します。
目次
米国株で得た配当金受領時に発生する税金と税率
米国株の投資は、長期的に保有しやすい銘柄も多いことに加え、四半期毎の決算で配当金を支払う銘柄も多いです。一方で、短所としては、日本の上場企業から支払われる配当金に対する税率と比較すると、米国と日本で課税されるため、1回受け取る際の税率が高くなってしまうことにあります。
まず、米国株の投資で配当金を得る場合、税率として米国内で10%が源泉徴収されます。その後、日本国内の証券口座に配当金が入金される際に、日本の税率20.315%が所得税と住民税として源泉徴収されます。
そのため、米国株の投資で配当金を得る場合、日米の税率を合わせると30.315%が差し引かれることになります。
例えば、1万円の配当金を得た場合、約3,000円が差し引かれ、手元に残る配当金の額は約7,000円となります。ただし、これから紹介する方法を活用することで、配当金への課税を可能な限り節税することが可能になります。
少額投資非課税制度(NISA)口座で米国株に投資する
米国株の投資で得る配当金で節税する際に手軽な方法としては、少額投資非課税制度(NISA)口座で米国株に投資することがあります。
少額投資非課税制度(NISA)は、年間120万円までの投資で得た利益と配当金に対して非課税となる制度です。最長5年間利用可能となりますので、約600万円までの投資に対する利益が非課税となります。
NISA口座で米国株を買い付けることで、国内に配当金が入金される際、源泉徴収が行われず非課税となり、大きく節税することが可能です。
一方で、NISA口座で買付場合でも、米国内では通常同様に10%が源泉徴収されますが、国内では非課税となりますので、配当金受領時は10%の源泉徴収で終わります。
米国株の投資でNISA口座が利用可能でおすすめな証券会社は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券といったネット証券です。SBI証券と楽天証券、マネックス証券は米国株の取扱銘柄数は約5,000銘柄で取引手数料が0.45%で利用できます。
配当金再投資制度(DRIP)を利用する
米国株では、配当金再投資制度(DRIP)が利用できます。同制度は、受領した配当金を自動で再投資できる制度で、売買手数料無しで買付が行えるほか、源泉徴収される前に買い付けが行わますので、節税も可能です。
そのため、配当金を毎回再投資している方であれば、売買手数料無しで自動で買い付けが可能なほか、源泉徴収が行われませんので、大きくコストを抑えて、長期的に資産形成が可能となります。
一方で、日本国内で米国株のDRIP制度が利用できる証券会社は限られており、欧州投資銀行サクソバンク傘下のサクソバンク証券がDRIP制度が利用可能です。
サクソバンク証券は、米国株約6,000銘柄、欧州株と中国株が約2,000銘柄扱っています。売買手数料も米国株が0.2%、欧州株が0.5%、中国株が0.2%で取引可能となっており、売買手数料も安く抑えられます。
年末の確定申告で外国税額控除制度を申請する
大きく節税できる方法ではありませんが、年末の確定申告で「外国税額控除制度」を申請することで、僅かながらに節税することができます。
外国税額控除制度は、外国で発生した所得に対して現地で支払った税金と国内で支払った税金を調整する制度で、課税された翌年の3月15日までに確定申告が必要になります。
ただし、外国税額控除制度を利用した場合においても、外国で課税された金額の全額が還付されるわけではなく、ご自身の所得に応じて限度額が定められています。
米国株の投資におすすめな証券会社
出典:サクソバンク証券
サクソバンク証券 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | |
売買手数料 | 0.20% | 0.45% | 0.45% | 0.45% |
最低手数料 | 5米ドル | 0米ドル | 0米ドル | 0米ドル |
上限手数料 | 15米ドル | 20米ドル | 20米ドル | 20米ドル |
米国株への投資を検討している場合、米国株の取り扱いが多く、売買手数料が安いサクソバンク証券がおすすめです。
同社は米国株を約6000銘柄取り扱っており、国内のネット証券の中では取り扱い銘柄数は最多となっております。また、売買手数料についても約定代金に対して0.20%に設定されており、最低5ドル、最高でも15ドルに設定されており、国内のネット証券の平均0.45%の手数料に比べると、お得に取引が可能となっています。
更に、前述したとおり配当金再投資制度(DRIP)が利用できるため、長期的に取引費用、税金を抑えた上で資産形成を行い方にも最適な証券会社です。
サクソバンク証券の詳細は以下公式サイトおよび紹介記事を合わせてご覧ください。