人口が多く成長が著しいインドですが、株式市場においても同国を代表するSENSEX指数は右肩上がりに推移しています。株式投資の基本は地域分散も重要となりますが、資産形成においてはインド市場への投資で大きな利益を狙うのも一つの方法です。今回はインド株式市場へ日本国内から投資する方法を解説します。
インド株式市場へは外国人は直接投資は難しい
インド株式市場は、ムンバイにあるポンペイ証券取引所を中心に株式売買が行われています。同国を代表する株価指数は「SENSEX指数」が代表的で、日本国内からでもSENSEX指数の値動きについては簡単に情報収集することは可能です。
SENSEX指数は、1979年4月3日を100として1986年より算出を開始しています。2021年7月時点では5万3,000ポイント前後で推移しており、この40年間で500倍に株価が上昇していることがわかります。
生産年齢人口も多く今後の成長も期待できるインド市場において株価も大きく上昇している中、投資を検討してみたいと考える方は多いですが、残念ながら2021年7月時点ではインド市場へは外国人が直接投資することは難しいと言えます。
同国ではもともと外国人によるインド株式への出資制限を実施しており、外国人投資家が直接インド株式に投資することはできませんでしたが、2012年1月より外国人への出資制限を緩和しインド証券取引委員会に認可を受けた証券会社を通じて直接投資を行うことができるようになりました。
しかしながら、日本国内ではインド証券取引委員会より認可を受けている証券会社はなく、インドの個別株への投資はなお難しい状態が続いています。
そのため、外国の証券取引所に上場している個別株への投資、上場投資信託(ETF)を活用することになります。
米国株式市場を経由してインド株に投資する
インドの個別株に投資したい場合は、一部の銘柄に限定されますが米国株式市場を通じた米国預託証券(ADR)を利用して投資することができます。
米国預託証券(ADR)は、米国外の企業が米国市場で株式を売買できるようにしたものですが、米国預託証券(ADR)を利用することで、日本国内からでも米国株を取り扱っている証券会社に外国口座を開設することで取引が可能になります。
インドの個別株で米国預託証券(ADR)として上場している銘柄として代表的なのは、情報通信業のインフォシス(INFY)があります。
米国株への投資は、サクソバンク証券やSBI証券、楽天証券、マネックス証券といったネット証券でも取り扱っており、取扱銘柄数も多くコストを抑えた取引が可能です。
ロンドン株式市場を経由してインド株に投資する
インドは昔、英国の植民地であったこともあり、英国との関係性もあることからロンドン証券取引所に上場している企業もあります。こちらも一部の銘柄に限定されますが、ロンドン株式市場を通じたグローバル預託証券(GDR)を利用して投資することも可能です。
ロンドン証券取引所に上場しているインド企業として、代表的なのはリライアンスインダストリ(RIGD.L)がロンドン証券取引所に上場しています。
一方で、日本国内から英国市場に接続できる証券会社は少ないのが現状です。ネット証券で英国株を取り扱っている証券会社としては、欧州投資銀行であるサクソバンク傘下のサクソバンク証券です。
サクソバンク証券はロンドンを始め、ドイツ、フランス市場に上場している株式を約2,000銘柄取り扱っており、個別株では約定代金の0.5%と低コストで取引ができます。
上場投資信託(ETF)を活用してインド株に投資する
上場投資信託(ETF)を活用してインド株に投資する方法もあります。インド株に投資する上場投資信託(ETF)は国外の証券取引所で多数上場しており、幅広い銘柄から選ぶことができます。
2021年7月時点において、東京証券取引所ではインド株に特化した上場投資信託(ETF)の取り扱いは無いですが、香港証券取引所では米ブラックロック社が運用する「iシェアーズ BSE SENSEX インディア・インデックスETF(2836.HK)」への投資が可能です。当ETFはインドを代表する株価指数SENSEX指数に連動する上場投資信託(ETF)です。経費率は0.64%と低コストに売買可能です。
インド株に投資可能な上場投資信託(ETF)に投資する場合は、外国口座の開設をおすすめします。おすすめな証券会社としては、欧州投資銀行サクソバンク傘下のサクソバンク証券です。
サクソバンク証券は、米国上場の上場投資信託(ETF)が約1000銘柄、欧州が約1700銘柄、香港が約70銘柄を扱っており、ETFであれば米国が0.20%、欧州が0.10%、香港が0.25%と低コストで取引が可能です。また、個別株も米国株が約6000銘柄、欧州が約2000銘柄、中国が2400銘柄と外国株では国内最多の取り扱いとなっています。
サクソバンク証券の詳細については以下公式サイトもしくは詳細記事を御覧ください。