投資する上で一番重要となるのは分散投資を心がけることにあります。その有力な手段として上場投資信託(ETF)を活用するのも一つの選択肢です。外国市場では少ない諸経費で運用できるETFも多くあります。今回はネット証券各社の米国市場上場のETFの取扱数を比較して紹介します。
目次
上場投資信託(ETF)とは?
上場投資信託(ETF)は、特定の株価指数に連動した運用成績を目指し複数の銘柄を組み異入れた上で、一つの銘柄として証券取引所に上場することで市場を通じて売買可能な投資商品です。
英語で表記すると、Exchange Traded Fundsとなり、この頭文字をとって「ETF」とも言われています。日本語では「上場投資信託」と呼ばれます。
投資信託は、複数の銘柄や資産を組み合わせて独自で運用している投資商品でありますが、通常は市場で売買はできず、特定の金融機関を通じて取引を行います。ETFであれば、日経平均株価など特定の株価指数に連動する値動きを目指すインデックス型の投資信託を市場に上場して取引可能にしたものです。
そのため、投資信託とは異なり、証券取引所が開いているときにその時の価格で売買できる他、指数に連動するため運用コストが抑えられるといった利点があります。
上場投資信託(ETF)についての詳細は以下の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。
https://kabutoshimichi.com/2018/01/05/etf/
上場投資信託(ETF)を取引する場合は、国内の証券取引所に上場している銘柄だけではなく、外国口座に対応している証券会社であれば、外国市場に上場している上場投資信託(ETF)も取引可能で、低コストで評判が高いヴァンガード社のETFや銘柄が豊富なブラックロック社のETFなど外国市場で評判が高い上場投資信託(ETF)の取引も可能になります。
ネット証券各社の米国市場上場の上場投資信託(ETF)取り扱い数
証券会社 | サクソバンク証券 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
米国ETF数 | 1000本 | 307本 | 359本 | 311本 |
日本からでも身近な投資先として米国株式市場があります。特に米国市場は、低コストで知名度が高い上場投資信託(ETF)も多くあり、低コストで運用可能なヴァンガード社のETFや、ブラックロック社、ステート・ストリート社など日本国内では上場していない上場投資信託(ETF)が多くあります。
ネット証券各社でも米国市場に上場している上場投資信託(ETF)の取り扱いには力を入れており、後述していますが、特定の銘柄であれば売買手数料を無料もしくは売買手数料をキャッシュバックするといった特典を提供しています。
なお、米国市場に上場している上場投資信託(ETF)を取引する場合は、事前に外国口座の開設が必要です。
米国市場に上場している上場投資信託(ETF)で取扱数が多いのは欧州投資銀行サクソバンク傘下のサクソバンク証券で約1,000銘柄取り扱いがあります。SBI証券は307銘柄、楽天証券は359銘柄、マネックス証券が311銘柄の取り扱いがあります。
ネット証券各社の米国市場上場の上場投資信託(ETF)取引手数料
証券会社 | サクソバンク証券 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
取引手数料 | 0.20% | 0.45% | 0.45% | 0.45% |
ネット証券各社の米国市場に上場している上場投資信託(ETF)の取引手数料は、サクソバンク証券が約定代金に対して0.20%、SBI証券と楽天証券、マネックス証券が0.45%に設定されています。
売買手数料を考えると、サクソバンク証券が0.2%と一番安く取引ができます。ただし、取引口座は一般口座のみとなります。
一方で、NISA口座を使って運用したい場合は、SBI証券と楽天証券、マネックス証券では買付手数料が無料となります。また、SBI証券は、特定口座や一般口座の場合でも、バンガード社の「バンガード トータル ワールド ストックETF(VI)」を始め、対象の9銘柄の買付手数料を無料にしています。
幅広い銘柄に安く投資したい場合はサクソバンク証券がおすすめ!
米国市場に上場している上場投資信託(ETF)を運用する場合、幅広い銘柄で安く運用したいと考えている場合は、取扱銘柄数が多く、取引手数料が0.20%であるサクソバンク証券がおすすめです。
サクソバンク証券は、上場投資信託(ETF)の他、米国の個別株についても取扱銘柄数が約6,000銘柄以上と国内では最多の取り扱いになっている他、売買手数料も0.20%と国内では最安値となっています。また、中国株が約2,400銘柄、欧州株が約2,000銘柄と取り扱いも多く、世界に幅広く投資したいと考えている方におすすめな証券会社です。
一方で、NISA口座を使って地道に運用していきたいと考えている場合は、SBI証券や楽天証券、マネックス証券を活用をおすすめします。NISA口座であれば米国の上場投資信託(ETF)買付手数料が無料になりますので、非課税の恩恵だけではなく、取引時のコストを抑えて運用が可能になります。