隣国である韓国においても新興のIT関連企業の成長が多く見られます。韓国の株式市場においても新興企業が資金調達する場としてKOSDAQ市場が開設され、事業成長を行う上では欠かせない市場となっています。今回はKOSDAQ市場について詳細を解説します。
目次
KOSDAQ市場は新興企業を対象に設立された証券取引所
韓国のナスダック市場とも呼ばれるKOSDAQ市場は、1996年に新たに設立された証券取引所で、IT関連企業や中小企業など新興企業を対象に米国のナスダック市場に習って設立された証券取引所です。
韓国の証券取引所は、韓国証券取引所が大部分を担っていますが、韓国証券取引所に上場する場合における審査が厳しく、上場するのに敷居が高いという課題がありました。そのため、新興企業にとって上場して資金調達をすることが難しく、成長が期待できる企業においても事業活動の拡大の妨げとなることも懸念されていました。
そのため、既存の韓国証券取引所とは別に新興企業向けに市場を作ることで、より資金調達を容易にし、事業成長を後押しする狙いがあります。
2021年5月時点では1500社以上が上場しています。時価総額は402兆ウォン程度の規模があります。
KOSDAQ市場に上場可能な適用要件
KOSDAQ市場に上場する場合、韓国証券取引所に上場するのと比べると上場要件は低くなっていますが、一定額以上の自己資本が必要なことに加え、純利益の達成など、以下いずれかの要件を満たしている必要があります。
1.上場直前期のROEが10%
2.上場直前期の純利益が20億ウォン
3.上場直前期の売上が100億ウォン
4.上場直前期の売上増加率が20%以上且つ売上高が50億ウォン以上
また、KOSDAQに上場する場合は、韓国企業だけではなく韓国以外の外国企業でも上場することは可能です。日本企業でKOSDAQに上場している企業としてSBIホールディングス傘下の「SBI FinTech Solutions(証券番号:950110)」が上場しています。
KOSDAQ市場の株価指数「KOSDAQ指数」の株価推移
KOSDAQ市場全体の値動きを示す指数として「KOSDAQ指数」があります。KOSDAQ指数は値動きが若干荒い印象がありますが、過去5年間で概ね右肩上がりで推移しています。
2018年1月に900ポイントをつけた後、米中貿易摩擦などで投資家心理が悪化し下落傾向にありましたが、さらに、2020年に入り新型コロナウイルスの感染症拡大が見られる様になった後、世界的な株安で一時400ポイント台まで値を下げています。
その後、巣ごもりなどで恩恵を受けやすいIT関連企業などが買われたことで、KOSDAQ指数は急上昇し、2021年5月時点では1000ポイントから900ポイント前後で推移しています。
KOSDAQ市場に上場している代表的な銘柄
韓国のKOSDAQ市場に上場している代表的な銘柄を10銘柄紹介します。
証券コード | 銘柄名 | 業種 |
293490 | Kakao Games | 娯楽 |
064760 | Tokai Carbon Korea | 半導体 |
35900 | JYPエンターテイメント | 娯楽 |
41510 | SMエンターテイメント | 娯楽 |
54780 | キーイースト | 娯楽 |
78020 | eBEST証券 | 金融 |
122870 | YGエンターテイメント | 娯楽 |
173940 | FNC エンターテイメント | 娯楽 |
182360 | キューブ エンターテイメント | 娯楽 |
950110 | SBI FinTech Solutions | 金融 |
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今回紹介したKOSPI指数に組み入れられている銘柄に加え、カカオ(35720)といったKOSDAQ市場に上場している銘柄も取引できます。
SBI証券の詳細は以下い公式サイト及び詳細記事を御覧ください。