世界で人口が一番多く、今後の経済成長が期待できる中国市場全体に投資する場合は、上場投資信託(ETF)を活用することです。今回は、国内でも多く耳にする中国を代表する香港ハンセン指数に連動する上場投資信託(ETF)を紹介します。
香港ハンセン指数の概要

香港ハンセン指数は、香港の恒生銀行傘下の指数算出会社が提供している株価指数で、香港証券取引所に上場する銘柄の内、時価総額や流動性が高い銘柄に限定して算出している、時価総額加重平均型株価指数です。
香港証券取引所は、中国本土、香港域内の企業が多く上場しており、その殆どが中国本土を拠点に事業活動を行っている企業となります。
そのため、中国を代表する株価指数としても使われており、中国経済の動向を知る上でも重要な株価指数となります。
香港ハンセン指数の概要については、以下の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。
香港ハンセン指数連動型ETFは香港証券取引所上場の2銘柄が取引可能
Tracker Fund of Hong Kong(盈富基金) | ハンセン指数ETF(恒生指數上市基金) | |
証券取引所 | 香港証券取引所 | 香港証券取引所 |
証券コード | 2800 | 2833 |
基準価格(※1) | 29.6香港ドル前後 | 29.9香港ドル前後 |
取引単位 | 500口 | 100口 |
信託報酬率 | 0.10% | 0.10% |
分配金利回り(※2) | 2.53% | 2.44% |
分配金支払い基準日 | 4月、10月30日 | 3月、6月、9月、12月15日 |
(※1)1口当たりの基準価格
(※2)2021年1月22日時点
香港ハンセン指数に連動するETFは、残念ながら東京証券取引所では取り扱いがありませんが、香港証券取引所では、2021年1月時点で2銘柄が上場しています。
Tracker Fund of Hong Kong(盈富基金)(2800.HK)

Tracker Fund of Hong Kong(盈富基金)(2800.HK)は、米大手運用会社であるステート・ストリートが運用する香港ハンセン指数連動型ETFです。
香港証券取引所に上場しており、500株単位で取引ができます。2021年1月22日時点では30香港ドル前後で推移していることを考慮すると、15,000香港ドル(約21万円)で投資が可能です。
運用手数料に該当する信託報酬は0.1%と低コストで運用ができます。
分配金は、2021年1月時点では2.53%の利回りを実現しており、4月と10月の年2回支払われます。
ハンセン指数ETF(恒生指數上市基金)(2833.HK)

ハンセン指数ETF(恒生指數上市基金)(2833.HK)は、香港恒生銀行傘下の恒生投資管理(Hangseng Investment Management)が運用している香港ハンセン指数連動型ETFです。
同ETFも香港証券取引所に上場しており、100株単位で売買ができます。2021年1月22日時点では、30香港ドル前後で推移しおり、最低3,000香港ドル(約4万円)で取引ができます。
信託報酬は0.10%で、低コストでの運用が可能です。
分配金は、2021年1月時点では2.44%の利回りを実現しており、3月と6月、9月、12月の年4回支払われます。
香港ハンセン指数連動型ETFの取引におすすめな証券会社

サクソバンク証券 | SBI証券 |
楽天証券 |
マネックス証券 | |
ETF銘柄数 | 米国:約1000銘柄 欧州:約1700銘柄 香港:約70銘柄 |
米国:約300銘柄 香港:約30銘柄 韓国:2銘柄 |
米国:約300銘柄 香港:約30銘柄 |
米国:約300銘柄 香港:約30銘柄 |
売買手数料 | 米国:0.025% 欧州:0.5% 香港:0.25% |
米国:0.45% 中国:0.26% 韓国:0.9% |
米国:0.45% 中国:0.26% |
米国:0.45% 中国:0.26% |
今回紹介した香港ハンセン指数連動型ETFは、外国株式を専門に取り扱っているサクソバンク証券の他、国内の主要ネット証券であるSBI証券、楽天証券
、マネックス証券で取り扱っています。
ネット証券でありますので売買手数料も安く抑えられる他、取扱銘柄数も多いのが特徴です。サクソバンク証券では香港上場のETFは70銘柄、SBI証券や楽天証券、マネックス証券では30銘柄程度扱っています。
外国口座でもサクソバンク証券を除き3社ともに少額投資非課税制度(NISA)が利用可能で、NISA口座を利用することで買付手数料が無料になるなど、お得に投資が始められます。
取引手数料はサクソバンク証券が香港市場は約定金額に対して0.25%に設定している他、SBI証券、楽天証券、マネックス証券は0.26%で取引できます。