中国株に投資する場合、香港証券取引所経由で売買を行なう際、夏から秋にかけて注意しておくこととしては、日本と同様に台風や大雨が中国南部を襲うことが多いことです。香港証券取引所では悪天候時は取引が停止になることもあります。今回は、悪天候時の取引時間について解説します。
香港証券取引所は台風や大雨で取引が停止される
香港や中国南部地方では、日本と同様に夏から秋にかけて台風の到来や大雨が良く降ります。実際に行かれたことがある方も多いかと思いますが、湿度も高く気温も高いため、日本の夏場と気候が似ている部分もあります。
中国株を香港証券取引所経由で売買する場合、夏から秋にかけて注意すべき点としては、台風や大雨で取引が停止になる場合があることです。
日本では、台風や大雨では取引停止になることは余程被害が大きいといった状況で無い限りありませんが、香港では住民の安全を守る観点から経済活動そのものが停止となります。
香港の台風シグナルは全部で5段階、シグナル8以上接近で取引停止
香港の台風は、日本の台風警報とは異なり、シグナル1、3、8、9、10の5段階で表します。数字が高くなればなるほど警戒度は高くなります。
シグナル | 概要 |
シグナル1 | 約800キロ圏内に台風が接近した場合に発令 |
シグナル3 | 風速が時速41~62キロメートルに達した場合に発令 |
シグナル8 | 風速が時速63~117キロメートルに達した場合に発令 |
シグナル9 | 風速が時速117キロメートル以上に達した場合に発令 |
シグナル10 | 風速が時速220キロメートル以上に達した場合に発令 |
香港政府が発令する台風のシグナル一覧
シグナル1の場合は香港から約800キロ圏内に台風が接近した場合に警報が発令されます。シグナル3は風速が時速41~62キロメートルに達した場合に発令されます。シグナル8は風速が63~117キロメートルに達した場合に発令されます。シグナル10は、シグナル8以上の大型で強い台風が来たときに発令され最大限の警戒が必要となります。
また、台風以外にも大雨が降った場合において、1時間あたり70ミリの雨量を記録した場合において「黒色暴雨警報」が発令されます。
香港証券取引所では、シグナル8以上の警報と黒色暴雨警報が発令された場合は株式の取引が停止されます。また、証券取引所だけではく、企業や学校、役所、公的機関、交通機関も事業や営業を停止します。
警報発令解除後の取引開始時間
警報が発令された場合は、証券取引所は取引が停止となりますが、警報が解除後はすぐに取引開始とはならず、警報解除後、概ね3時間時間をおいて、安全を確認した上で取引が再開されます。
警戒解除時間 | 取引開始時間 |
7時00分 | 通常取引(9時00分~) |
7時30分 | 9時30分~ |
8時00分 | 10時00分~ |
8時30分 | 10時30分~ |
9時00分 | 11時00分~ |
9時00分~11時00分 | 後場(13時00分~) |
11時00分~11時30分 | 13時30分~ |
11時30分~12時00分 | 14時00分~ |
12時00分以降 | 終日取引停止 |
警戒解除後の取引開始時間(いずれも現地時間)
香港証券取引所では、通常であれば9時から16時(現地時間・昼休み除く)となりますが、警報解除が午前7時までに解除されなければ、取引開始時間は遅れることになります。
例えば、解除時間が8時の場合は、取引時間が1時間おくれて10時からとなります。9時から11時の間に警報が解除された場合は、午前は取引はお休みとなり、午後(13時)からの取引となります。一方で、午前中に警報が解除されなかった場合は、終日取引停止となります。
中国本土の上海証券取引所と深圳証券取引所は台風でも通常取引
一方で、中国本土にある上海証券取引所と、香港に地理的に近い深圳証券取引所では、中国本土においては台風警報による事業活動停止命令に類する制度はありませんので、台風が来ても通常通り取引が可能となります。
一方で、中国本土から、香港証券取引所に接続して取引する制度である「港股通」、香港証券取引所から中国本土に接続する「滬港通」と「深港通」についても取引停止となります。
近年では、上海や深圳でもハイテク企業の新規上場も目立っている他、国外からの取引も用意になりつつあります。日本からではサクソバンク証券で上海証券取引所と深圳証券取引所に上場している銘柄をインターネットで安く取引できます。
夏から秋は日本だけではなく中国南部の台風情報も要確認
台風情報は、日本国内に住んでいる場合、日本に接近するかしないかを確認するかと思いますが、香港証券取引所経由で中国株を売買する場合は、日本だけではなく、中国南部の台風情報も合わせて確認しておく必要がります。
情報については、インターネットでの日本の台風情報でも確認することはできます。ただし、日本に接近しないものについては、さほど大きく報道がされないため自分で見に行く必要があります。また、情報媒体によっては、香港のシグナル発令情報まで得ることは難しいと言えます。
そのため、現地の報道なども合わせて確認することになります。また、中国語(簡体字・繁体字)と英語の情報になりますが、中国株の情報サイトである「阿思達克財經」でも取引に関する詳しい情報が記載されていますのでおすすめです。
中国株への投資はサクソバンク証券とマネックス証券がおすすめ
中国株に投資する場合、インターネット証券を活用することで、豊富な取扱銘柄の中から手数料を抑えて投資ができます。
中国株の取引を行なうにあたっては、欧州の投資銀行サクソバンク傘下のインターネット証券サクソバンク証券とマネックス証券がおすすめです。
サクソバンク証券 | 楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 | |
手数料 | 0.20% | 0.5% | 0.26% | 0.25% |
上海証券取引所 | 161銘柄 | 235銘柄 | 取扱なし | 取扱なし |
深圳証券取引所 | 97銘柄 | 取扱なし | 取扱なし | 取扱なし |
香港証券取引所 | 1733銘柄 | 719銘柄 | 1500銘柄 | 2058銘柄 |
サクソバンク証券は、香港証券取引所上場銘柄が1700銘柄以上に加え、上海と深圳証券取引所に上場している銘柄も扱っています。取引手数料は約定代金に対して0.20%です。マネックス証券は香港証券取引所に上場している銘柄を2,000銘柄以上扱っています。取引手数料約定代金に対して0.25%に設定されています。
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