米国株は長期投資で利用しやすい側面がありますが、長期投資を行いつつも万が一に備えて保険をかけてみたいと考えることもあります。その場合、オプション取引を利用するとリスクヘッジが可能となります。今回は米国株で国内からオプション取引を利用する方法をお伝えします。
オプション取引とは?
オプション取引とは、将来定められた期日までに特定の商品を予め取り決めた価格で売買できる権利を取引することを言います。株式投資では、株式に対して行われる場合もありますが、株式以外にも現物の商品などにおいても活用されることも多いです。
オプション取引には大きく分けて2つの取引形態が存在しており、特定の商品を決められた価格で買う権利を「コールオプション」、特定の商品を決められた価格で売る権利を「プットオプション」があります。
例えば、1,000円前後で推移している株がこれから上がると判断した場合、特定の銘柄を1,000円で購入できる権利を500円で購入した場合、株価が2,000円に上昇すると差益として1,000円が得られます。(オプション料を差し引くと500円)、逆に、下落した場合は、権利を破棄することができますので、損失はオプション料の500円のみとなります。
そのため、オプション料は保険料としても考えることができるわけです。
その他のオプション取引の詳しい取引形態については、以下の記事で詳しく解説していますので合わせて御覧ください。
日本の主要ネット証券では米国株のオプション取引は利用できない
米国株は長期で運用しつつ、万が一の下落に備えてリスクをヘッジしたいと考える場合や、現物株と合わせてオプションを活用することで、カバードコール戦略にうよりさらに収益をあげたい、短期取引でもレバレッジを活用してより多くの利益獲得を行いたいと考える場合、米国株でもオプション取引を利用したいと考える場合もあります。
日本国内ではSBI証券やマネックス証券、楽天証券といった主要ネット証券では、米国株の現物株の取り扱いは多いですが、残念ながら米国株のオプション取引は提供していません。
また、米国株は空売りも利用できませんので、日本の主要ネット証券では、あくまでも現物株を保有しつつ長期で値上がりを追求する目的で活用することが望ましいと言えます。
サクソバンク証券では日本国内で唯一米国株のオプション取引を取り扱い
日本の主要ネット証券では米国株のオプション取引は扱っていませんが、欧州の投資銀行サクソバンク傘下のサクソバンク証券では、日本国内で唯一、米国株のオプション取引を提供しています。
サクソバンク証券の米国株オプション取引は、1ロットあたり3ドルの手数料で取引が可能となっています。
取引単位は100株単位となっており、最小発注数量は1ロット単位となります。同社では権利行使期間であればいつでも権利行使が可能となる「アメリカン方式」を採用していますので、ご自身の判断でいつでも権利行使が可能です。
同社は、米国株のオプション取引以外にも個別株CFDを利用して売建から米国株の取引を利用できますので、日本国内では利用できない米国株の空売りも可能となっています。CFDではレバレッジは5倍まで設定することが可能で、売建以外にも買建で少額の資金で大きな利益を追求することも可能です。
サクソバンク証券 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | |
取扱銘柄数 | 約6,000銘柄 | 約6,000銘柄 | 約4,600銘柄 | 約5,000銘柄 |
売買手数料 | 0.20% | 0.45% | 0.45% | 0.45% |
最低手数料 | 5米ドル | 0米ドル | 0米ドル | 0米ドル |
上限手数料 | 15米ドル | 20米ドル | 20米ドル | 20米ドル |
現物株についても、米国株は6,000銘柄以上を取り扱っており、手数料は約定代金に対して0.20%と国内では最安値の取引手数料を実現しています。米国株の長期投資と合わせてオプション取引も同時に取引することができます。
サクソバンク証券についての詳細は以下の記事で詳しく解説していますので合わせて御覧ください。