株式投資で長期的に利益を得るには、現在の株価に対して適正であるかを判断することが重要です。その判断する指標として株価純資産倍率(PBR)が用いられます。今回は株価純資産倍率(PBR)について解説します。
株価純資産倍率(PBR)は、一株あたりの純資産に対して株価の適正を知る指標
株価純資産倍率(PBR)は、株価が一株あたりの純資産に対して、何倍まで買われているかを知る指標です。株価収益率(PER)同様に株価が割安か割高であるかを知るための指標として広く使われています。
計算方法としては、現在の株価に対して、1株あたりの純資産であある(BPS)を割って算出します。
株価純資産倍率(PBR)=現在の株価÷1株あたりの純資産(BPS)
多くの場合、日経会社情報や四季報、SBI証券や楽天証券、マネックス証券などネット証券でも最新の株価純資産倍率(PBR)が記載されています。
株価純資産倍率(PBR)が1倍を下回ると割安
株価純資産倍率(PBR)は、一般的に1倍を基準に割安か割高を判断し、1倍を下回っていた場合は割安、1倍を上回っていた場合は割高と判断できます。
2020年6月時点における、東京証券取引所に上場している全銘柄のPBRは1.2倍となっています。
例えば、現在の株価7,300円に対して、1株あたりの純資産は5,888円で割ると1.2倍であることが分かります。
1倍前後であること考えると、現在の株価は純資産を加味した場合、適正な水準であることがわかります。
株価純資産倍率(PBR)だけではなく収益率や過去の業績なども加味して投資判断が重要
投資を行う場合、株価純資産倍率(PBR)だけではなく、株価収益率(PER)の他、自己資本利益率(ROE)、過去の業績といったその他の指標も合わせて確認し、投資する上でふさわしい銘柄であるかどうかを判断することが重要です。
株価純資産倍率(BPR)が低い場合、割安であるのは事実であはありますが、お店で商品を買うのと同様に割安であるのには何かしらの理由があります。
単純に、業績が良いがだれも注目していなくて割安である場合もありますし、今後の業績や将来性に期待できずに割安になっている場合、その他、企業統治に懸念があって割安になっている場合など考えられます。
そのため、割安になっているその理由を理解した上で、投資判断を行うことが重要です。