中国上海市は、中国の経済の中心都市として機能をしています。上海にある上海証券取引所は中国の中心的な証券取引所として機能しており、香港証券取引所に次いで中国の主要企業が多く上場しています。
今回は上海証券取引所に上場している銘柄が売買可能な証券会社を紹介します。
上海証券取引所の概要
上海証券取引所は、中国上海市にある証券取引所で、中国の経済の中心都市として中国の主要企業が多く上場しています。
中国の証券取引所は、香港証券取引所が中心的な役割を担っていますが、香港証券取引所は主に外国市場に開放した証券取引所に対して、上海証券取引所は主に国内の投資家を中心に開放している証券取引所になります。しかしながら、近年では外国人投資家向けにも開放をすすめるなどその境界は薄れつつあります。
このような背景から、日本から中国株に投資する場合は、国内の証券会社の多くが香港証券取引所に上場している銘柄を中心に取り扱っており、香港証券取引所を経由して投資することが一般的です。ネット証券でもSBI証券の他、マネックス証券、楽天証券、サクソバンク証券で香港証券取引所に上場している銘柄を多く取り扱っています。
上海証券取引所 | |
A株 | B株 |
人民元 | 米ドル |
上海証券取引所は、A株とB株に分けられており、A株が人民元建て、B株が米ドル建てで発行されており、A株は中国投資家向け(一部外国人投資家にも開放)、B株は国内投資家に加え多くの外国人投資家に開放している市場となります。
上海総合指数の値動き
上海証券取引所に上場している銘柄を全体的な値動きを示した指数として「上海総合指数」があります。2019年時点で約1500銘柄以上で構成されており、中国の全体的な経済指標としても活用されています。上海証券取引所に最も時価総額が高い企業は中國工商銀行(601398)となります。
上海証券取引所上場銘柄を扱っている証券会社
上海証券取引所に上場している実店舗を構える証券会社は、以下6社となります。
みずほ証券
A株 | B株 | |
海外取次手数料 | 取扱なし | 0.25% |
国内取次手数料 | 取扱なし | 6050円~ |
みずほ証券では上海証券取引所に上場する銘柄の内、B株に上場する銘柄を取り扱っています。
通貨は米ドルとなります。手数料は海外取次手数料として0.25%、国内取次手数料として、5万5,000円以上30万円以下の場合は6050円(税込)となります。その他、印紙税:0.1%、取引所税:0.0027%、取引所手数料:0.005% が発生します。
岡三証券
A株 | B株 | |
海外取次手数料 | 取扱なし | 1.0% |
国内取次手数料 | 取扱なし | 0.6875%~ |
岡三証券では、上海証券取引所に上場する銘柄を委託取引としてインターネット経由で取り扱っています。手数料として海外手数料として約定代金に対して1.0%、国内手数料として100万円以下が0.6875%~となります。その他、取引所手数料として0.00687%、決済手数料として0.05%、印紙税として0.1%発生します。
東海東京証券
A株 | B株 | |
海外取次手数料 | 0.05% | 0.38% |
国内取次手数料 | 1.4300%~ | 1.4300%~ |
東海東京証券では、上海証券取引所のA株とB株に上場している銘柄を取り扱っています。A株は香港市場を経由した取引となります。
手数料として、A株が現地委託手数料として約定代金の0.05%、取引所手数料が0.00487%、決済手数料が0.002%、印紙税が売却時に0.1%、振替料が0.004%発生します。
一方で、B株の場合は、現地委託手数料として約定代金の0.38%、取引所手数料として0.00687%、決済手数料が0.05%、売却時に印紙税が0.1%発生します。B株の場合は振替料は発生しません。
国内の取次手数料として約定代金が100万円以下の場合は1.4300%、100万円超300万円以下は1.0450%に3850円を加算した額が発生します。
内藤証券
A株 | B株 | |
海外取次手数料 | 0.55% | 0.578% |
国内取次手数料 | 550円~ | 550円~ |
内藤証券では、上海証券取引所のA株とB株に上場している銘柄を取り扱っています。A株は香港市場経由での取引となります。
手数料として、A株が現地委託手数料として約定代金の0.55%、国内手数料が550円~、為替手数料が0.20円、印紙税が売却時に0.1%発生します。
B株の場合は、現地委託手数料として約定代金の0.578%、国内手数料が550円~、為替手数料が0.50円売却時に印紙税が0.1%発生します。その他、取引所税として0.028%発生します。
東洋証券
A株 | B株 | |
海外取次手数料 | 0.25% | 0.50% |
国内取次手数料 | 0.88%~ | 0.88%~ |
東洋証券では、上海証券取引所のA株とB株に上場している銘柄を取り扱っています。
手数料として、A株が現地委託手数料として約定代金の0.25%~、国内手数料が100万円以下は0.88%、取引所手数料が0.00487%、為替手数料が0.30円(人民元)、印紙税が売却時に0.1%発生します。
B株の場合は、現地委託手数料として約定代金の0.50%、国内手数料が100万円以下は0.88%、取引所手数料が0.00487%、為替手数料が±0.50円(米ドル)、売却時に印紙税が0.1%発生します。その他、決済料として0.05%発生します。
藍澤證券
A株 | B株 | |
委託手数料 | 窓口:2.20% インターネット:取扱なし |
窓口:2.20% インターネット:1.65% |
藍澤證券では、上海証券取引所のA株とB株に上場している銘柄を取り扱っています。
手数料としては、窓口での対面取引の場合は売買代金の2.20%、インターネットを利用した取引であれば売買代金の1.65%となります。同社では為替手数料を除き諸費用などもすべて包括して手数料として徴収しています。
為替手数料は、A株が0.30円(人民元)、B株が0.50円(米ドル)となります。
一方でA株はインターネットを利用して取引ができず、窓口での注文となりますので注意が必要です。
ネット証券ではサクソバンク証券と楽天証券が取り扱い
インターネット証券では、サクソバンク証券が161銘柄、楽天証券が235銘柄の上海証券取引所に上場している銘柄を取り扱っています。SBI証券やマネックス証券では、上海証券取引所に上場している銘柄の取り扱いはありません。
また、サクソバンク証券であれば深圳証券取引所に上場している銘柄も扱っており、97銘柄以上の取り扱いがあります。
サクソバンク証券はデンマークの投資銀行であるサクソバンク傘下の証券会社で、今回の中国株以外にも米国株が6000銘柄以上、欧州株が2400銘柄以上、中国株は香港証券取引所上場銘柄を合わせると2400銘柄以上と国内の証券会社の中では最多の取扱数となります。
サクソバンク証券 | 楽天証券 | SBI証券 | マネックス証券 | |
手数料 | 0.20% | 0.50% | 0.26% | 0.25% |
上海証券取引所 | 161銘柄 | 235銘柄 | 取扱なし | 取扱なし |
深圳証券取引所 | 97銘柄 | 取扱なし | 取扱なし | 取扱なし |
香港証券取引所 | 1733銘柄 | 719銘柄 | 1500銘柄 | 2058銘柄 |
サクソバンク証券と楽天証券の中国株(上海証券取引所)の手数料としては、サクソバンク証券の場合は売買代金の0.20%、楽天証券が0.50%となっています。一方で、サクソバンク証券の場合、香港証券取引所に上場している銘柄は約定金額に対して0.25%の手数料に設定されています。
サクソバンク証券と楽天証券の詳細については、以下の公式サイトもしくは記事をご覧ください。