米国では大統領の任期は4年となっており、4年に1度の間隔で選挙が行われることになりますが、米国株では「大統領サイクル」と呼ばれる経験則(アノマリー)の存在が指摘されています。一般的に言われるのが大統領の3年目は株価が上がりやすいということです。今回は、過去の株価から大統領サイクルを調べてみましたので紹介します。
米国の大統領選挙について
はじめに、米国の大統領選挙について簡単に説明します。米国大統領の任期は4年となっており、必ず4年に一度の間隔で選挙が行われます。同一の大統領が4年の任期を終えて続けられるのは2期目までとなっており、最長8年間大統領を努めることが可能となっています。
大統領選挙は、現行の大統領が4年目の時期に、6月まで予備選挙が行われます。続いて、7月から8月の間に「全国党大会」が行われ、各党で1名の代表者が決定されます。11月に「一般投票」が行われ、ここで選挙を勝ち抜いたものが、翌年の大統領として選ばれます。
大統領3年目は本当に株価は上がっているのか?
米国株には大統領サイクルと呼ばれる経験則(アノマリー)が存在していますが、本当に3年目は株価が上がりやすいのか過去のデータを元に調べてみました。
各種データを基に筆者作成
1897年のブッシュ(父)大統領から2016年まで大統領を努めたオバマ大統領までのNYダウの各年の騰落率を計算し、平均を算出してみました。
すると、任期1年目は14%、2年目は4.69%、3年目は16.27%、4年目は2.26%という結果となり、やはり3年目は株価が一番大きく上昇しています。
各種データを基に筆者作成
3年目で下落した年としては、オバマ大統領2期の2015年で、7月後半から中国の景気後退が懸念されたことで、株価が大きく下落したことが挙げられます。
また、直近を見てみると、2017年より米国大統領を努めたトランプ大統領の1年目の2017年は25.1%、2年目である2018年は-5.6%、3年目である2019年は、米中貿易摩擦の影響が懸念されましたが、2017年より騰落率はやや落ちましたが、結果として22%の上昇となっています。
大統領の出身政党が変わると、株価の方向性が変わりやすい
もう一つ、興味深いデータとしては、就任した大統領の出身政党が変わると、株価の方向性が変わりやすいことも指摘されています。
直近のデータを見ると、2009年に民主党のオバマ大統領が就任したときは、共和党であったブッシュ大統領の4年目はリーマンショックということもあり、30%超下落して終えましたが、2009年はリーマンショックの大幅な下落から買い戻しもあって上昇に転じています。
出身政党が変われば、4年目で下落局面の場合は次の新大統領の就任で上昇に転じ、逆に、4年目に上昇していた場合は、次の大統領就任で下落となる傾向も見受けられます。
政党が変更となることで、新たな政策への期待や警戒が経済に影響することが懸念されることが要因として考えられそうです。
また、数字を見ると民主党出身の大統領が就任しているときの上昇する確率は77%、共和党は69%となっており、民主党出身の大統領が就任した場合の上昇率が高いことも指摘されています。
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