確定拠出年金(iDeCo)を運用していると、何かしらの理由で運用銘柄を他の銘柄に入れ替えを検討することもあるかと思います。確定拠出年金(iDeCo)で運用する銘柄については、スイッチング(預け替え)を利用することで、現在運用している銘柄を売却後、切り替え後の銘柄を買い付けて運用することができます。
スイッチング(預け替え)とは?
確定拠出年金(iDeCo)では、現在運用中の銘柄を売却して、新たに他の銘柄を買い付けて運用するスイッチング(預け替え)という制度が用意されています。
現在運用中の銘柄において、利益を確定したい場合や運用銘柄の最適化を行い銘柄ごとの組入割合を見直すポートフォリオのリバランスを行う場合、金融機関において運用中の銘柄の取り扱いが中止された場合、運用成績があまりよろしくない場合などで、預け替えを検討するきっかけとなります。
運用中の銘柄を売却して、新たに指定した銘柄を買付
スイッチング(預け替え)を利用する場合、ご自身が運用している確定拠出年金(iDeCo)に組み入れている銘柄の中から、預け替えを行いたい銘柄と、新たに組み入れたい銘柄を選択する必要があります。
スイッチング(預け替え)の手続きを行うと、指定した銘柄を売却後、一旦現金化した上で、新たに指定した銘柄を自動で買付が行われます。
手続き自体は、SBI証券や楽天証券、マネックス証券、松井証券といったネット証券であれば、インターネット上の専用ページで簡単に手続きが可能です。
スイッチング(預け替え)の手続きが全て完了するまで要する時間は、売却手続きが3日から5日、買付までの手続きも同様の日数要し、最長でも10日ほどの時間が必要になります。
運用中の銘柄は売却後は現金として引き出しはできない
スイッチング(預け替え)を行う場合、指定した銘柄を売却後、一旦現金化することになりますが、確定拠出年金(iDeCo)は、投資ではなく、老後に向けた資産運用になりますので、現金化して引き出すことはできません。
必ず、預け替えを行う、新たな銘柄をしてした上で手続きを行う必要があります。もし、元本保証を望むのであれば、元本保証型の運用商品を選択することになります。
運用銘柄によっては売却時に信託財産留保額が徴収される場合もある
スイッチング(預け替え)を行う場合に注意が必要な点としては、スイッチング(預け替え)の手続きそのものは手数料は発生しませんが、運用商品に投資信託を選択している場合、投資信託によっては、売却時に信託財産留保額が徴収される場合があります。
信託財産留保額とは、投資信託の解約手数料に該当するもので、売却することで、他の投資家の不利益の一部を補填するもので、0.3%~0.5%ほどの手数料相場となっています。
信託財産留保額の有無については、現在ご自身が運用されている銘柄の目論見書をご確認いただくことになります。