米国株投資のデメリットは何がある?その6つのポイントと対処方法

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米国株式市場は右肩上がりの成長を続けていることに加え、今後も人口増加などでさらなる成長が望める中、米国株への投資への関心が高まっています。前回10日の記事で米国株に投資するメリットについて触れましたが、日本国内から投資するにあたり、米国株への投資には短所(デメリット)となる部分もあります。今回は米国株に投資する場合におけるデメリットと、それを少しでも解消するための解決策を考えていきます。

原則外貨建てでの決済になるため為替手数料が発生する

米国株に投資する場合、米国の証券取引所を通じて売買を行うことになりますので、現地通貨である米ドルが必要になります。そのため、米国株に投資する場合、何かしらの形で日本円を米ドルに両替する必要があります。

米国株を取り扱っている証券会社であれば、日本円で買付けできる仕組みを作っていますが、こちらもあくまでも顧客から預かった日本円を証券会社で米ドルに両替した上で買付けが行われますので、通常の売買手数料に加え、為替手数料が発生しています。

SBI証券楽天証券マネックス証券では、日本円から米ドルに両替する場合、1ドルあたり25銭の為替手数料を設定しています。そのため、米国株に投資を検討している場合はネット証券を活用を検討してみても良いでしょう。

さらに、為替手数料を抑えたいと考えている場合、住信SBIネット銀行の外貨預金サービスを活用することで、1米ドルあたり4銭で両替が可能で、米ドル建ての外貨預金口座よりSBI証券口座への外貨入金が可能となっています。

為替相場の動向にも左右される

米国株は外貨建てでの決済となりますので、為替相場の動向にも左右されることも承知しておく必要があります。

買い付け時より為替が円高になった場合、株式の評価額がプラスになっていても、為替の影響により日本円で見ると評価額が下がってしまうこともあります。特に、注意が必要なのは米国株を売却する際です。売却した際に為替が円高になっていた場合、日本円に換算すると評価額が減少してしまうことになります。

そのため、米国株を売却した場合はすぐに日本円に戻すのではなく、タイミングを見計らって円安になったタイミングで日本円に戻すことをおすすめします。

その場合に活用を検討したいのが外貨MMFです。外貨MMFは格付けが高い外貨建て短期証券に投資する投資信託で、米国株の売却金や配当金などを為替レートを見極めて日本円になど、その待機資金を運用することができます。外貨MMFはSBI証券楽天証券マネックス証券で取り扱っており、手数料無料で利用することができます。


配当金受領時に非課税口座でも現地で源泉徴収票が行われる

米国株では年間4回配当金を支払う企業もあるなど、配当金受領目的での投資としても活用できます。ただし、配当金を受領する場合、米国にて配当金額に対して0.1%源泉徴収票されます。

米国株についても非課税口座である少額投資非課税制度(NISA)の活用が可能ですが、非課税口座であっても源泉徴収票がされてしまいますので注意が必要です。

通常の特定口座の場合については、現地での源泉徴収票に加え、国内においても20.315%源泉徴収票されます。その場合、外国税額控除が適用することで米国と日本における二重課税を解消することができます。ただし、こちらは確定申告を行いご自身で手続きが必要になりますので注意が必要です。

外国税額控除についての詳細は以下の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。

外国株や、外国の投資信託や公社債を保有していれば配当金や利息を受け取ることがありますが、現地で源泉徴収された後に日本の証券口座に振り込まれる場合...

https://kabutoshimichi.com/2019/01/07/forgientaxkakutei/

売却時に譲渡所得として課税対象となる(米国国内では課税されない)

米国株は、米国に在住であれば売却した際に、売却益が得られたも譲渡所得として課税されません。しかしながら、日本国内で米国株の取引を行い、売却した場合は、国内株式同様に譲渡所得として課税対象となります。

譲渡所得は、買付額と売却額を差し引いて得られた利益の部分に対して、20.315%課税されます。ただし、非課税口座であるNISAを活用すれば売却益を得た場合でも非課税となり課税されませんので、少額で投資を検討している場合はNISA口座の利用をあわせて検討してみるのも良いでしょう。

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また、米国株で他の銘柄で損失が発生した場合や国内株式で損失が発生した場合においては損益通算が可能となっていますので、そちらを合わせて適用することで支払う税金を抑えることができます。

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株主総会への出席や議決権行使ができない

日本国内の証券会社を通じて米国株を購入した場合、直接米国の証券取引所を通じて売買しているのではなく、現地の株式保管機関を通じて購入していることとなっているため、ご自身の名義となっておらず、株主総会の出席や議決権行使ができません。

米国株に投資する場合、株主総会への出席や議決権行使ができるのか気になっている方も多いようです。今回は国内の証券会社を通じて米国株を保有している場...

日本語での情報ややや限定される

米国株に限らず、海外に投資するとなると、国内から得られる日本語の情報に限りがあるのも現状です。米国であれば、日本経済新聞などで大きな話題は記載されていますが、より詳しく現地に精通した上で投資したいとなると、現地の金融メディアなどを利用することになります。

深煎りせずに投資したいのであれば、日本経済新聞の他、金融専門紙の日経ヴェリタスを使うことで海外のマーケット情報が入手できますので、そちらを合わせて活用すると良いでしょう。

より詳しく情報を知りたい場合は、ご自身で英語の勉強を行い、英ファイナンシャル・タイムズや米ウォール・ストリート・ジャーナル、ロイター、ブルームバーグを購読することをおすすめします。

米国株の投資におすすめな証券会社

米国株への投資を検討している場合、取り扱い銘柄数が約6,000と多く、売買手数料が安いサクソバンク証券がおすすめです。

サクソバンク証券 SBI証券 楽天証券 マネックス証券
米国株取扱数 約6,000銘柄 約6,000銘柄 約4,600銘柄 約5,000銘柄
売買手数料 0.20% 0.45% 0.45% 0.45%
最低手数料 5米ドル 0米ドル 0米ドル 0米ドル
上限手数料 15米ドル 20米ドル 20米ドル 20米ドル

ネット証券各社の米国株と取引手数料比較

同社は米国株を約6000銘柄取り扱っており、国内のネット証券の中では取り扱い銘柄数は最多となっております。また、売買手数料についても約定代金に対して0.20%に設定されており、最低5ドル、最高でも15ドルに設定されており、国内のネット証券の平均0.45%の手数料に比べると、お得に取引が可能となっています。

米国株以外にも欧州株が約2000銘柄、中国本土株と香港株合わせて約2500銘柄取り扱っており、米国だけではなく、欧州や中国などグローバル規模に投資したい方にはおすすめです。

サクソバンク証券についての詳細は以下の記事または同社公式サイトをご覧ください。

サクソバンク証券公式サイト



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