東京証券取引所において市場再編を行い、2022年4月よりプライム市場を主に3市場へ集約する方針を発表しています。特に東証1部において上場企業数が2,100を超えるなど肥大化が進んでいることに加え、時価総額が大きい企業と小さい企業が混在しているなど市場としての健全性の見直しが迫られていることにあります。東証市場再編について詳しく解説します。
東証1部への内部昇格が増えたことで肥大化進む
東京証券取引所において上位の市場である東証1部において上場企業数が多くなり、市場の優位性が低下していることが指摘されています。近年では景気回復などで上場を目指す企業が増えたことで、マザーズなどへの新興市場に上場する企業も増えています。
ただ、新興市場に上場した企業の多くは、東証1部への昇格を目指している企業が大半で、マザーズや東証2部などから東証1部へ内部昇格する企業が増えていることに要因があります。
2019年3月10日付の日本経済新聞朝刊の記事によると、「1部企業の増加ペースが高まった2011年以降では内部昇格が7割超にのぼる。」としています。
マザーズや東証2部からであれば、直接東証1部へ昇格するのと比べて、上場基準が緩くなってしまう現状があります。
東証2部から東証1部へ昇格する企業が最も多い
2015年から2018年までマザーズから東証1部、東証2部から東証1部へ昇格した企業の数を日本取引所グループのホームページで調べてみると、最も多いのは東証2部から東証1部への昇格が多いことがわかります。
2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | |
東証2部から1部 | 47社 | 43社 | 46社 | 48社 |
マザーズから1部 | 20社 | 29社 | 23社 | 28社 |
JASDAQから1部 | 17社 | 6社 | 1社 | 3社 |
東京証券取引所はプライム市場を主に3市場へ再編
東京証券取引所では2020年12月25日にこれまで検討していた再編案をまとめ、プライム市場とスタンダード市場、グロース市場の3市場に集約することを明らかにしました。
1.プライム市場
プライム市場は、東京証券取引所の主となる市場で東証1部に該当する市場となります。
ただし、これまでの東証1部とは異なり、上場基準を厳しくし東京証券取引所が定める企業統治指針に基づいた基準を満たしていることが要件となります。海外市場と同様の基準を定めることで市場の質を高め、年々増加している外国人投資家にとっても安心して投資できる環境を提供します。
上場できる時価総額としては、時価総額100億円以上に引き上げ、この基準を満たさなかった企業は、段階的に除外していく方針です。
また、これまでマザーズ市場に10年以上上場していれば、時価総額が少なくても東証1部に上場できていましたが、この緩い上場基準を廃止します。
2.スタンダード市場
スタンダード市場は、主に中堅企業を対象に構成される市場になります。現在の東証2部に該当する位置づけとなります。上場基準としては時価総額10億円以上となります。
上場企業として一定の流動性を保ち、基本的な企業統治指針に基づいて事業活動を実施し、持続的な成長と、企業価値向上に取り組む企業を対象とします。
3.グロース市場
グロース市場は、新興企業向けの市場です。新興市場と言えば、これまでマザーズ市場とジャスダック市場に分かれていましたが、今後はグロース市場に集約します。
前述したスタンダード市場は中堅企業を対象としていましたが、マザーズ市場やジャスダック市場では、その境界が曖昧な部分も合ったことから、新興市場と中堅市場を的確に分けます。
時価総額は5億円以上を目安として、今後高い成長が期待できる事業計画を有していることが条件となります。上場後もその事業計画に対して進捗に対して適時開示を行うことを義務付けます。
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