景気低迷時の投資に最適な金(ゴールド)価格連動型ETFを徹底解説

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昔から経済や政治不安時に買われる資産として「金(ゴールド)」があります。今回は、経済不安や政治不安時は株価の下落が見られる一方で金価格は上昇する傾向にあります。株式相場低迷時のリスクヘッジ手段として検討したい金価格に連動するETFを紹介します。

株価と金価格の関係

金価格連動がた上場投信「SPDRゴールド・シェア(1326)」(赤)と日経平均株価(青)の推移

景気減速や政治不安など経済活動にとってマイナスとなる出来事が発生すると、「有り時の金買い」と言われる通り、そのリスクヘッジとして「金」が買われる動きが増えています。

近年では経済がグローバル化したことにより、世界のどこかで経済に何かしらマイナスの影響を与える出来事が発生した場合、世界的に株式相場が下落する傾向が見られるようになりました。

金は安全資産として認識が高まっていますが、過去の株価(日経平均株価)と金価格を比べてみると、2016年のチャイナショック時や2020年の新型コロナウイルスの感染症拡大などで株価が下落しているのに対し、金価格は上昇していることがわかります。

景気上昇局面では株式投資、景気低迷時は金投資でリスクヘッジ

景気上昇局面では株式投資を行うことで、株価が上昇し利益が望めますが、景気低迷時に株式投資を行うとなると株価が不安定であったり、下落して損失が拡大する恐れがあります。

そのため、景気低迷時には投資ポートフォリオに金を組み入れることで、株価の下落に対するリスクヘッジとして活用できます。

ただし、金は単純に保有してその値上がり益のみを期待できるものであり、株や債券とは異なり配当金や利息が受け取れるものではありません。そのため、景気低迷時には株式をすべて手放すのではなく、安定的に配当を出している銘柄を保有しつつ、リスク許容度に応じて金を組み入れることが望ましいと言えます。

金投資は現物を保有しなくても上場投資信託(ETF)が活用できる

株式投資のリスクヘッジとして金投資が活用できることをお伝えしましたが、金となると現物(金そのもの)を保有するというイメージがありますが、実際に現物を買いに行く必要は無く、上場投資信託(ETF)を活用することで金投資が間接的に可能となります。

上場投資信託は、以下の記事で詳しく解説していますが、複数の銘柄や資産を組み合わせて運用を行う投資信託を証券取引所に上場させることで市場価格でリアルタイムに売買可能とした投資商品です。金に投資したい場合は、金価格に連動するETFを活用することで、金価格の推移に基づいた投資が可能です。

日本を代表する株式指数「日経平均株価」があります。上場投資信託(ETF)を活用することで日経平均株価をまるごと購入して売買が可能になります。今回...

後述しますが、国内の証券取引所においても金価格に連動するETFが上場しており、株式投資と同じ感覚で売買することができます。金現物は運用会社が投資者に代わって保管していますので、わざわざ街に出て金そのものを買いに行くといった手間を省いて投資ができます。

金価格に連動する上場投資信託(ETF)

SPDRゴールド・シェア 純金上場投信
証券取引所 東京証券取引所 東京証券取引所
証券コード 1326 1540
基準価格 18,000円前後 6,000円前後
取引単位 1口 1口
信託報酬率 0.4% 0.440%
分配金利回り 分配金無し 分配金無し
決算日 6月30日 1月20日
運用会社 米ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ 三菱UFJ信託銀行

東京証券取引所に上場している金価格に連動する現物保管型のETFを2銘柄紹介します。

SPDRゴールド・シェア(証券コード:1326)

SPDRゴールド・シェア(1326)の株価推移

SPDRゴールド・シェアは、米ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズが運用する金連動型(LBMA金価格)のETFです。投資者に代わって金現物を保管している現物保管型のETFです。

2018年12月26日時点の終値は13,270円で、1口単位で売買ができます。運用管理費用として運用中に運用会社に支払う「信託報酬」は年率0.4%に設定されています。

これまでの運用実績は過去5年間で6.93%、過去3年間では5.64%、過去1年間では-4.09%となっています。

純金上場信託(証券コード:1540)

純金上場信託(1540)の株価推移

純金上場信託は三菱UFJ信託銀行が運用する金価格連動型のETFで、現物を国内に保管している現物国内保管型のETFです。

2018年12月26日時点における終値は4,345円で1口単位で売買が可能です。信託報酬は0.432%に設定されています。

これまでの運用実績は、過去5年間で6.31%、過去3年間では4.25%、過去1年間では-4.66%となっており、金価格に連動することから、s回ほどのSPDRゴールド・シェアとほぼ同様です。

当ETFでは、別途手数料を支払うことで本物の金と交換することができます。

金連動型上場投資信託(ETF)の取引におすすめな証券会社

SBI証券 楽天証券 マネックス証券 SBIネオトレード証券 松井証券
売買手数料(※) 50~487円 50~487円 100~1500円 50~800円 0~1000円
定額手数料(※) 0円 0円 2,500円 400円~600円 0円~1000円

(※)約定代金100万円までの税抜手数料

金価格連動型ETFの取引を行う場合、売買手数料が低い証券会社を選ぶことが、トータルの運用コストを抑えて効率的な運用を行う上でのポイントとなります。

SBI証券楽天証券マネックス証券SBIネオトレード証券松井証券いったネット証券を活用することで、1回あたりの売買手数料が安価で取引が可能です。

松井証券であれば、約定代金50万円までであれば取引手数料が無料で利用できます。また、小額投資非課税制度(NISA)口座を開設することで、SBI証券と楽天証券、マネックス証券ではETFの売買手数料が無料となりなす。

ネット証券各社の取引手数料の詳細は以下の記事で詳しく紹介していますので合わせてご覧ください。

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