2018年は株価が不安定な相場となり運用も厳しいものとなりました。ただし、このような厳しい運用環境でも投資を続けていくにはご自身が定めたルールを守り続けていくことが重要です。今回は、不安定な相場環境においても投資しつづけられるためのポイントをお伝えします。
投資目的を明確にし保有か売却の判断を行うこと
保有株において株価が下落局面が続く状況に出くわすことはよくあります。その場合多くの方は株価が下がったまま保有株を持ち続けてしまう方は多いものです。下がってもまたいつか戻ることを祈り続けてしまい、気がつけば評価額が大幅に減少するもしくは損失が拡大してしまい手の打ちようがなくなることも考えられます。
後述していますが、下落局面において慌てて保有株をすべて売却する、何もできずそのまま株価の下落を眺める、逆に、下落局面で買い増しを行う3つの行動パターンが取られる傾向にあります。持ち続けるか売却するかの判断としては、ご自身がなぜこの銘柄に投資したのかをしっかりと明確にすることです。その目的が達成できるのかできないのかを判断することです。
投資のノウハウを提供している書籍やサイトでは下落局面では、「平均移動線が25日を下回った場合は売却しろ」といったアドバイスも見かけますが、あくまでもその人のやり方であり、すべての方がそのやり方が適切であるとは筆者は考えていません。
今後の事業の成長を期待してて投資しているのであれば業績の悪化では保有数を減らすことも選択肢の一つです。逆に全体的な経営状況は良くても相場状況が悪化して下落を続けているのであればそのまま保有する判断もできます。
配当金や株主優待を受領する目的で投資しているのであれば、株価が下落しても配当金や株主優待が継続して行われるのであればそのまま保有しても良いでしょう。もちろん、経営状況など総合的に判断して今後の減配の可能性や優待内容の変更には注意が必要です。
短中期的な値上がり益を求めて投資しているのであれば、下落局面になれば、値上がり益が期待できなくなりますので損失が発生する前などに売却する判断はできます。
下がっている銘柄をすべて売却しないこと
株式相場で相場全体において下落トレンドにおいて、そのまま下がり続けてしまうのではないかと心配になり、保有している株式をすべて売却してしまうという行動を起こしてしまう人は多いです。
ただ、その後下落相場が終了して上昇した場合、すべての株式を売却しているため上昇トレンドに乗れなくなってしまい、株式投資で利益が得られなくなってしまいます。
そのため、下落トレンドにおいても、すべての保有銘柄を売却するのではなく、個別銘柄の状況などを確認し、一部を保有するなどして、上昇タイミングが来た場合においてもそのチャンスを逃さないようにすることが重要です。
手当たり次第に買い増しを行わない
株式相場全体が下落トレンドや暴落した場合、バーゲンセールと考え手当たり次第に買い増しを行う方も居ます。もちろん、その後上手いタイミングで上昇トレンドに切り替われば良いですが、そのままズルズルと下がり続けてしまった場合、損失が拡大することになります。
そのため、株を安く変えるからと言って手当たり次第に買い増しをするのではなく、個別企業の業績はもちろん、適切なタイミングを見計らって買い増しすべきかどうかを判断することが重要です。
株式投資はリスク許容度に応じて利益確定のルールを定めておくこと
株式投資で失敗して退場しないためにも、株式投資に充てる投資資金はご自身のリスク許容度に応じて決めることが重要です。直近で使う資金はもちろん、近い将来使う予定がある資金では株式投資を行わないこと、何か合ったときになくなっても良い資金で投資をおこなうことが重要です。
株式投資では投資金額が大きくなればなるほど価格変動におけるリスクは高まります。もちろん、市場ど動向を正確に判断して適切な取引タイミングで投資できればよいですが、これはなかなか難しいのが現状です。ご自身の総資産額と照らし合わせて多少の価格変動でも問題がない金額で投資を行います。
また、利益確定のタイミングと損切りのタイミングはしっかりと決めておきそのルールに従って投資を行うことも重要です。