ロボアドを使って本格的に運用したい場合、初期投資額はいくらから始めるのが理想なのか気になります。今回はロボアドで運用する際の理想的な初期投資額を考えてみます。
ロボアドの初期投資額は10万円から始められる
現在ロボアドによる投資サービスを提供しているウェルスナビとTHEO、楽ラップでは、最低10万円から始められます。一方で、THEOとNTTドコモが提携して提供しているTHEO+docomoでは初期投資額1万円から始めることができます。
各サービスによって組み入れているETFもしくは投資信託の銘柄や組入数が異なっています。また、手数料形態も最大1%(税込1.1%)となっていますが、THEOの場合は、運用残高に応じて、1%(税込1.1%)から0.5%(税込0.55%)と段階的に手数料を引き下げる手数料形態を導入しています。
それぞれのサービスの特性を比較した上でサービスを選定することになります。各サービスの比較については、以下の記事でまとめていますので合わせてご覧いただければ幸いです。
リスク許容度が高く本格的に運用したいのであれば100万円以上が理想
ロボアドで運用する方は、これまで投資経験が無い方も多いため、少額から試してみたいと考える方も多いかと思いますが、これまで何かしらの投資経験があり、リスク許容度も高くある程度の資金をお持ちで、これから完全にロボアドにまかせて運用したいという場合の初期投資額は100万円以上が理想であると考えています。
もちろん、初期投資額はご自身の余裕資金の範囲であればいくらでも良いのですが、本格的に運用リターンを出したいというのであれば、ロボアドに限らず投資ではある程度のまとまった資金を運用することがリターンを大きく確保できるポイントであると考えています。
また、ロボアドは複数の資産に分散した投資を行いますが、後述していますが、少額で分散してもその効果は薄く、運用の効果が実感しづらい側面もあります。
ウェルスナビは、サービス開始当初は初期投資額は100万円からとしていましたが、その理由として前述同様にある程度のリターンを確保するためにはまとまった金額が必要になるとしていました。
少額での分散投資はあまり意味をなさない
余裕資金があまりなくリスクがこわいので分散投資を行うといっても、一つの卵が崩れても残りの卵は少ないため、あまり分散の効果はありません。例えば、10万円を2万円づつ5つに分散して、2つの銘柄がゼロになると手元はたったの6万円しか残りません。少額で分散しても手元に残る金額はわずかとなり分散の意味が薄れてしまいます。
逆に1,000万円を200万円づつ5つに分散していれば、1つがだめになっても、残りの保有資産額は一定以上確保できますので、分散効果ができます。
そのため、余裕資金が少なくリスクが許容できないのであれば、引き続き低金利の銀行預金に預けておくか、少しでも安全に利回りを確保したいと考えるのであれば、個人向け国債を購入して運用することをおすすめします。
https://kabutoshimichi.com/2018/03/07/j-bond/
初心者は最低初期投資額でリスク許容度を低く債券中心の運用
筆者が個人的には100万円程度ではじめるのが理想であると考えていますが、初心者でも100万円程度の余裕資金がありリスクの受け入れ姿勢もあるのであれば、100万円を投じることをおすすめするのは前述した通りです。
リスク許容度が高い場合は、株式への投資比率が高くなりますが、ロボアドは複数の資産に分散していることに加え、1つの運用銘柄でも複数の銘柄を更に組み入れているため、100万円が全て無くなる可能性は低いと言えます。
ただ、これまで投資の経験がなく、あまり投資についてよくわからないが、ロボアドを使ってでどうしても運用したいと考えている場合は、リスク許容度を中から低に設定して最低初期投資額から始めると良いと考えています。
初期投資額でリスク許容度を低く設定すると債券を中心に運用が行われます。運用状況を定期的に見直して、さらに利回りを増やしたいと考えれば途中でリスク許容度を高めにして株式の保有比率を高めることもできます。また、ロボアドでは定期的な積み立ても可能ですので、ある程度まとまった金額になった時点で運用を見直すこともできます。