将来的な資産運用を目的に、株式投資を始めてみたいと考えている方も増えていますが、投資した資金を失うリスクも高く不安を感じている方も多いです。今回は、株式投資を始める前に資金をできるだけ失わないためにやっておくべきことを解説します。
無くなっても良い余裕資金で投資をはじめる
株式投資を始めるに当たり、大なり小なりお金が必要となりますが、投資に回すお金は何かあっても無くなっても良い余裕資金で投資をはじめます。
株式投資ですべてのお金を失うリスクは低いとは言えますが、常に証券取引所で売買されることから株価は変動する「市場リスク」にさらされています。そのため、株を購入した後に株価が下がってしまい、評価損が出ることも珍しいことではありません。
株価が大きく上がると思って投資をしても、大抵の場合は予想通りの値動きをしないことが大半です。また、企業の不祥事などで、株価が大きく下落することも珍しいことではありません。そのため、株価は大きく値上がりしてリターンがあるのと対象的に、大きく株価が下がるリスクもあります。
余裕資金で投資を行った場合、万が一、株価が大きく下落しても、他の手元資金を残しておけばすべての資金を減らしてしまうリスクを軽減できます。
株式投資のリスクについては、以下の記事で詳しく解説していますので合わせてご覧いただければ幸いです。
万が一に備え1年分の生活資金は手元に残しておく

手元に持っているすべてのお金を株式投資につぎ込むのではなく、あくまでも無くなっても良い余裕資金で行うことが重要になりますが、万が一に備えて、最低でも1年分の生活資金を手元に残しておくことが重要です。
手元のお金をすべて株式投資につぎ込んでしまうと、万が一、お金が必要になったときに株を売却して現金を確保する必要があります。人間は生きている限り、株式投資に限らず様々なリスクが存在します。例えば、病気や事故、失業、自然災害、犯罪に巻き込まれるなど数えると霧が無いほどたくさんあります。
万が一の際に、評価がプラスになっていれば良いですが、逆に、マイナスになったときは強制的に損失を確定することになります。人間は、何か悪いことが起これば、さらに悪いことが発生するものです。
そのため、株式投資だけのリスク対策だけではなく、日常生活のリスク対策も合わせて行うことが賢い投資家になることであると考えています。
一気に一つの銘柄に資金を注ぎ込まない

株式投資を始める方の多くが、一つの銘柄にすべての資金を投じる人が多いですが、1つの銘柄の値動きに左右されてしまうことになり、リスクは非常に高くなります。できれば、株式投資で準備した資金を一気に一つの銘柄に投じるのではなく、時間を分散した上で、複数の銘柄に投資することをおすすめします。
例えば、100万円の投資資金を確保したのであれば、目安として20万円を5銘柄に投資するという方法が取れます。
一つの銘柄に投じると、株価が上がればもちろんリターンも大きくなり、一気に手元資金も増えますが、逆に、株価が大きく下落すると、手元資金も一気に減ってしまうことになります。
特に、これまで株式投資を行ったことが無い場合、できるだけ10万円から20万円程度の少額資金を分散して投資できれば、よほどのことがない限り株式投資で資金を失うことはありません。
投資先の企業の経営状況や財務状況を調べること

株式投資はチャートを見て、上がる下がるを予想するマネーゲームではなく、今後の成長を期待して今後大きな収益をあげられる企業に投資をすることでリターンを得ることです。
そのため、必ず投資をしたいと考えている企業の経営状況や財務状況は必ず確認します。売上高や利益がどれだけ出ているのか、過去5年間の推移、株主から預かった資金でどれだけ利益をあげているかを示す「自己資本利益率(ROE)」を確認します。
SBI証券や楽天証券
、マネックス証券などネット証券を活用することで各上場企業の経営状況や財務状況を確認することができます。さらに、実際に投資先企業の商品やサービスを利用する、企業に足を運んで現場をみてみるのも良いでしょう。