日本の株価指数として日経平均株価と並んで「東証株価指数(TOPIX)」が参考にされます。一方で、日経平均株価とは組み入れられている銘柄数や算出方法などが大きく異なります。今回は東証株価指数(TOPIX)について概要と特徴を解説します。
東証株価指数(TOPIX)とは?
東証株価指数(TOPIX)とは、東京証券取引所第一部に上場している全銘柄の値動きを指数化したものです。東証株価指数は、Tokyo Stock Price Indexの頭文字をとって「TOPIX(トピックス)」とも言われています。東京証券取引所を運営している株式会社日本取引所グループによって算出されています。
東証株価指数の算出開始日は1969(昭和44年)7月1日で、1968(昭和43年)1月4日の時価総額を100として、その後の時価総額の値動きを示しています。
2018年1月時点で東証株価指数(TOPIX)に組み入れられている銘柄数は2037銘柄となっています。
東証株価指数(TOPIX)の算出要領と日経平均株価との違い
東証株価指数は、浮動株時価総額加重型の算出方法を採用しています。算出方法としては、株価と上場株式数を掛け合わせた数である時価総額の合計を100として、その後の価格を算出しています。
東京証券取引所第一部への新規上場や上場廃止などが合った場合は、時価総額を修正した上で価格を算出します。
一方で、2018年1月3日に解説した日経平均株価は、株価の平均値動きを示している指数で有るのに対し、東証株価指数(TOPIX)は全ての値動きを判断する指数として用いられます。
東証株価指数(TOPIX)の値動き
東証株価指数(TOPIX)の値動き(筆者作成)
東証株価指数(TOPIX)は、1968年1月4日時点の時価総額を100としてスタートして以降、ほぼ右肩上がりに推移し、1990年に過去最高の2867.70を記録しました。
当時はバブル相場であったことから、株価が右肩上がりに推移する時代でしたが、2867.70を記録して以降はバブルが崩壊し、株価は下落局面を迎えることなります。その後は、荒い値動きが目立つようになり、日本の経済も長い不景気の時代に突入します。
東証株価指数(TOPIX)は2012年に695.51と、1990年以降の最安値を記録した後は、安倍内閣が発足しアベノミクス政策によって、日本も経済回復局面に入ったことで、2017年はバブル崩壊以降の最高値1831.93まで回復しています。